2010年 02月 26日
追う女
私はその時、
急いで部屋の玄関から走り出たのだ。
すると、ワンテンポ遅れて、
一つ下の階の、ある部屋からも、
5才くらいの男の子が走り出て来た。
私が追いかける形となって、
二人は一定の距離を保ちつつ、
階段を駆け降りる。
私は試しに少し速度を上げてみた。
男の子の速度も上がった。
階段が終わり、彼は通りの方へ夢中で駆けて行った。
私は思わず、
そのまま追いかけて行きたい衝動にかられた。
by reishibakusa
| 2010-02-26 22:52