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柴草玲(しばくされい) Tango de SA-GE-MA-N.

聖なる


何か安らかな気分になれるかも、と、
大変安易にオリビア・ハッセー演ずる「マザー・テレサ」を観る。
学校教材のような映画だったが、
マザー・テレサの事をほとんど知らなかったので、
良い勉強になった。

映画だからいろいろ誇張されているのかもしれないが、
話が進むうち、マザーはだんだんカリスマアーティストみたいになって来る。
斬新な事を言い出し、まわりのものを何度も固まらせる。

トラブルがあると、
たいそうきっぱりと、正しい事を言う。
まわりのものはたじろぐ。

ノーベル平和賞の授賞式に招かれ、
今夜は豪華な晩餐を用意してますから、という委員会のものに、
「いったいいくらかかったの?」と言う。

確かに、マザーはいつも正しく清い。素晴らしい。
マザーの普段の仕事を理解せず、
豪華な晩餐をうっかり用意してしまったノーベルスタッフは、まぬけだ。

でも、と今日のわたしは思う。
晩餐だって、みんな、マザーに喜んでもらおうと思って、、、
そりゃ、空気読んでなかったかもしれないけど、、
料理長だってきっと張り切って、みんな早起きして、、
食材だって丹誠込めて作られたもので。

まわりのものも、ふだん正しい事をきっぱりと言ってのけられる度に、
ああ、マザーにこんなふうに言われちゃった、
わたしってだめなんだわ、もう消えてしまいたい、神よお許しください、、
と傷ついているかもしれない。

そんな、
本筋とは全く関係の無いところで、
妙に痛い気持ちになり、
今夜も泣くのである。

バカかな?
バカだな。


もうお床に入ります。
早過ぎるけど。
ほんとは男に入りたいけど。
厳密に言うと居心地の良い、腕の中に入りたいけど。
一晩中、いや、24時間くらい、
「よしよし」と、髪を撫でられたいけど。
すごいダメ男でいい、底無しにやさしい人がいい、
できれば、ウソをつかない人がいい。

あと、自分の腕の肌のキメの細かさを自慢しない人がいい。
by reishibakusa | 2010-04-21 22:30