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イヌセラピー。


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あたち、風花。
ふうか、っていいます。
ママはシンガーのとちもとさんよ。

今日は、ママに連れられて、シバ、、、何とかさんのおうちへ行ったわ。
シバ、、、何とかさん。
あたちが行くってわかってるのに、
子犬用のガムのひとつも用意してないんだから、
まあ、気が利かないったら。

あたち、時々ママに叱られたり、スリッパを噛んだりしながら、
午後を過ごしたの。
でね、何度かちらっと観察していたんだけれど、
あのシバ、、、何とかさん、あれね、
ああ言うタイプはね、何でもかんでも、必要以上に物事深刻ぶるタイプよ、
悩むのが趣味なのね、要するに自分の事がとっても好きなのよ、
ええ、そうよ、
あたちにはわかるわ。
犬の勘ってやつよ。

だからあたち、言ってやったの、
どうでもいいけどね、
あなた、どうせ悩むなら、あんまりちゃっちい事言ってないで、
もっとスケールの大きい事になさいよ、って。

あたち、オリーブグリーンの瞳を見開いて、
はっきり言ってやったんですけどね、
まあ、あなた、あの女、何て答えたと思う?
「長いね〜、上から見ると長いね〜、しっぽも長いね〜、」
ですって!

失礼しちゃうわ。
あんまり人の事、長い長い、って言わないでほしいの。

それから「小唄のアルバ、、春ご、、」
なんて事もぶつぶつ言ってたわね。
何の事かしら。
どうでもいいけど。

夜も更けたんで、ママと一緒においとましたんですけどね、
また行ってあげてもいいわ、
シバ、、、何とかさんのおうち。
だって、なかなか噛みごこちのいいスリッパがあるんですもの。

シバ、、、何とかさん。
今頃きっと彼女ね、
あたちが入れてもらえなかった畳のお部屋の変な機械の前でね、
みなさまのやさしいお言葉と眼差しに、静かに感謝してるはずよ。

あたちにはわかるの。


犬の勘ってやつよ。
by reishibakusa | 2005-10-29 23:59

おたんこナース。

昨日、打ち合わせの席で、
新しく大手レコード会社と契約し、アルバムを出す事になったとある女性シンガーの方が、
新しいスタッフが一堂に会する席で、集まって頂くスタッフのみなさんにお礼の意味を込めて、
自ら手料理を大量にこしらえ、みなにふるまった、と言う話を聞いた。

その時は、へえ〜、そこまでよくやるなあ、と聞き流していたのだが、
帰りの電車の中で、だんだんつらい気分になって来た。
何に、誰に対してだかよくわからないまま、無性に腹が立って来た。

思い出した。
アルバム”レクイエム”を発売した頃だ。

楽曲”レクイエム”がカラオケに入る事になった。
その頃のスタッフは喜び、
ぜひ関係者のみなさんをカラオケボックスに呼んで、
ご挨拶とお祝いの宴会をしよう、と言う計画を立てた。

「れいちゃん、ナースの格好で来てくれるかな。」
と元マネージャーは言った。

当時私は、ナースの衣装を持っていたのである。(実は今も取ってある。)
確かアルバムレコーディング中に、
エンジニアの方を驚かそう、と言う話になって、
自らドンキホーテで買い求めた代物である。

本当はナースの格好でカラオケボックスで宴会、など、嫌だった筈である。
でも私は、自分など所詮凡人である、と言うコンプレックスと、
ノーと言えない性格と、そして何よりも、
「ナースの格好で登場したらきっとみんなにウケる、インパクトがあって好かれる。」
などの卑しくも虚しい打算と、くだらないお調子者根性とで、
へらへら引き受けてしまった。

かくして、”接待”は決行された。
ナース姿の私は、何度もカラオケで”レクイエム”を歌い、
媚びた笑いで、スタッフの間を醜く立ち回った。

この時のナース衣装は、それからも事あるごとに登場した。

当時同じインディーズレーベルに所属だった他のアーティストの方も、
ひょっとして忘年会の席などで、
「柴草玲があれだけやってるんだから、お前も何かウケる格好をしろ。」
くらい言われていたかもしれない。
今思うと、とばっちりを受けたかもしれぬアーティストの方々に、本当に申し訳無い事をした。

ナースのコスプレ自体は嫌いでは無い。
むしろ好き、かもしれない。
我ながら似合うし。

冒頭の手料理シンガーの方も、
きっと楽しんで、素直に感謝して、自らの料理でスタッフをもてなしたのかもしれない。

しかしながら、音楽を生業としているのなら、
その人なりの誠実な音楽を作っていれば、それだけで充分過ぎるほど充分な筈なのだ、
媚びたり、媚びさせたりとか何かちがう、
それにホステスまがいの事などさせたら、勘違い業界人(男)がますます図に乗るでは無いか、
キャラクターもあるだろうけれど、女のシンガーが全部そんな風に見られてしまうでは無いか!

などと、吠えてみたところで、
白状します。
多分私は、嫉妬しているのです。

その、実は全然よく存じ上げないシンガーの彼女が、
夢と希望に向かって、大勢のスタッフと笑い合い、ぶつかり合い、信頼し合い、
一丸となって和気あいあいしているであろう風景に。

なぜなら私は、
夢と希望に向かって、大勢のスタッフと笑い合い、ぶつかり合い、信頼し合い、
一丸となって和気あいあいする事に、
数年かかって、ものの見事に挫折したからであります。

この問題に関しては、根が深い。

どうせならこの際、目を閉じてとことん掘り下げてみよう、と
さきほどお布団に潜り込んだのであるが、
掘り下げきれぬまま、耐えきれずに、
お布団から這い出てパソコンに向かってしまった。

いかんいかん、
こんなに長々と日記を書く気力があったら、
歌を作んなさい、歌を。
by reishibakusa | 2005-10-29 03:21

ころび。

ずいぶん久しぶりに、
たいそう見事に、
かなり大胆に、
かつ、きっぱりと、転んだ。

いや、厳密に言うと、転げ落ちた。

バスから降りようとしたのだ。

ステップを踏んだ途端、
ボタンが13個も付いている空色のロングコートの裾に、
スウェードのショートブーツのピンヒールが、ひっかかってしまったらしい。

1秒にも満たないその瞬間に、
実にいろいろな事を考えた。

考えた末、私は、あらゆる未練を手放した。

全てを捨て、心地よいあきらめに身を委ね、
肩から落ちてゆく時は、ある種の快感すら覚えた。

そして、不思議な事に、
かすり傷ひとつ負わなかった。

それにしても、そのダイナミックな転げ落ち方は、
バスの乗客を戦慄させるには充分だった。

「だ、、、、だいじょうぶですか?」

その女子は、呆然としながらいたわってくれた。
かわいい、と思った。

「だいじょうぶです。」
私ははっきりと答えながら立ち上がり、
ブーツを調べた。
ピカピカに磨いたばかりだったエナメルの先端部分が一部すりむけてしまった事は、
この華々しい転落ショーの輝かしい刻印だ。

コートを軽くはたき、
晴れやかな気持ちで歩き出そうとしたら、
近くにいたおやじが今更「大丈夫?」と声をかけて来た。

間が悪かった。
やつは決定的に間が悪かった。
おまけに顔に、下卑た、馴れ馴れしい笑みを貼付けていた。

泥をぬるな。

私の完璧な転落ショーに、
泥をぬるな。

お前の見え透いた、安い自己愛に、
私を巻き込むな。


それでも「はい。」と答えてやった。
特別サービスだ。


で、私は本当に歩き出した。

あとは地下鉄を乗り継いで、マイクの前に座るだけ。
by reishibakusa | 2005-10-22 23:03

おわび。

ミュージックバードを通じて10月から新展開のイヌラジ、番組宣伝用に、
ささやかな雑文をミュージックバード番組案内誌やチラシなどに書かせて頂いたのですが、
表現に不適切な部分があったそうで、
私の知らぬ間に、他人の手によって数カ所加筆修正されたものが、
みなさまのお手元に届いてしまっているようでございます。

加筆修正されたもの(事)が、全くもって本意では無かったので、
大至急、改めて”自分の手”で、結局内容を変えて書き直させて頂いたのですが、
もう大部分はすでに印刷され、出回ってしまっているのだそうです。


大変失礼致しました。
この場を借りてお詫び申し上げます。
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     「無念。」



                                (編集済み)
by reishibakusa | 2005-10-21 22:22
いらして頂いた全てのみなさま、
どうもありがとうございました!!

”遺伝子”、昨夜もたくさんお買い上げ頂きました。
本当に嬉しいです。
ありがとうございます。

スターパインズカフェのみなさま、
キャピタルヴィレッジのみなさま、
助っ人まきのさん、えりさん、お世話になりました、
お疲れ様でございました。


ツアー前半戦が、あっと言う間に終わってしまいました。
ひと休みして、後半戦に備えようと思います。



昨夜遅く帰宅し、
差し入れに頂いたデメルの猫の舌チョコレートを数枚グラスに入れ、
ゆっくりお風呂に浸かりながら、いただきました。

こういう時、
大人、しかも一人暮らしっていいな、と思います。

やりたい放題。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ライブ情報、
“Mademoiselle Audrey”上映情報、
いろいろ追加致しました!
by reishibakusa | 2005-10-15 22:24 | *ライブ記録

水曜日はバレエの日。

タイミングが合わなくて、
バレエのレッスンを3回くらい立て続けにサボッたら、
下手ななりに、一丁前に身体がなまってしまった。

これはいかん、と、先々週から、
またコンスタントに通い出した。

帰り道、コンビニでハーゲンダッツクリスピーサンド抹茶&黒蜜味を買って、
歩きながら食べる。

路地に入ると、キンモクセイの匂いがする。

ささやかなしあわせ。
by reishibakusa | 2005-10-12 22:52

火曜日は、映画の日。

一歩も外へ出ず、
一日中、部屋の中で映画のビデオを観る。

「終電車」では、カトリーヌ・ドヌーヴがきれいだった。
「修道女」では、アンナ・カリーナがきれいだった。
「無防備都市」では、アンナ・マニャーニがかっこよかった。

いやあ、映画って、
本当にいいものですね。

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラッ。
by reishibakusa | 2005-10-11 22:46
いらして頂いた全てのみなさま、どうもありがとうございました!!

さっそく感想も書き込んで頂いて嬉しいです。
あっと言う間に2本終わってしまいました〜。
”遺伝子”もたくさんお買い上げ頂きました、ありがとうございます。

移動中、新幹線の窓から随所に見えた、
ヒガンバナの紅いかたまりが、とてもきれいでした。

大阪knaveのみなさま、名古屋パラダイスカフェ21のみなさま、
ソングススタッフのみなさま、サンデーフォークスタッフのみなさま、
iL NeiLoのお二方(わーい、書き込みをして頂いてありがとうございます。
またお逢い致しましょう!)、カメラマンまだぱぱさん、
キャピタルヴィレッジアラキさん、
そして東京からなんと車で!物販他いろいろ応援に駆けつけてくれたまきのさん、えりさん、
本当にどうもありがとうございました。


次は吉祥寺だ!
by reishibakusa | 2005-10-08 12:03 | *ライブ記録
(化粧品屋店内。
 オンナ、かごに商品をいくつか入れて、レジへ向かう。)

店員 :「(顧客名簿とかごの中身を見て)、、、シバクサさま?
     脂性(アブラショウ)なんですか?」
オンナ:「はい。、、、、、かなり。」
店員 :「サプリメントとかお試し頂いてます?」
オンナ:「はい。」
店員 :「ビタミンCとか、あとBが効くんですよ。」
オンナ:「飲んでます。」
店員 :「ああ、、、いかがですか?」
オンナ:「ええ、まあ、、、特に。私の場合、根深いですから。」
店員 :「、、、あぶら取りのパックもあるんですよ。お試し頂いた事は?」
オンナ:「あります。」
店員 :「あれはけっこう効きますでしょ?」
オンナ:「確かに一時的には。(少しうつむいて)でも、根本的には何も、、。」
店員 :「はあ、、、、。」
オンナ:「、、、、、、。」

(何となくだまり込む二人。
 バーコードの音。吐き出されるレシート。)

店員 :「ご一括でよろしいですか?」
オンナ:「はい。」

(オンナ、クレジット伝票にサインをする。
 店員、手さげ袋に手際良く商品を詰める。)

店員 :「どうもありがとうございました。
     あの、新商品サンプル、いろいろお入れしておきましたから。」
オンナ:「あっ、どうも。」


(オンナ、店の外へ出る。
 背景、都心の雑踏。
 遠くに東京タワー。)

(歩き出したオンナ、ふと立ち止まって紙袋の中身を見る。
 店員が入れてくれたサンプルがたくさん入っている。
 モイスチャーパック、ローションマスク、小麦胚芽ゴーフレット2種類、
 青汁の素。こんなにいっぱいくれたのか、とひとつひとつ取り出しては、しまうオンナ。)

オンナ:「(わずかに微笑んで)いい人だったな、、、。」

(暮れかかる都心の空の下、振り返るオンナ。
 背景の東京タワーが点灯。

 東京タワーを残して、暗転。)
by reishibakusa | 2005-10-04 00:52

戦慄!

by reishibakusa | 2005-10-01 20:20

柴草玲(しばくされい):1968年4月1日生まれ。自称ミュージシャン。自称たたみ。身持ちは堅い。


by reishibakusa